債務整理すると全てのクレジットカードが使えなくなるの?

9月 3, 2019 オフ 投稿者: admin

「クレジットカードのキャッシングに手を出してしまった・・」
「債務整理はショッピング枠もキャッシング枠にも手続きできるの?」

クレジットカード利用分の返済のために、キャッシング枠から現金を引き出して返済に充てるようになった場合かなり黄色信号です。
また、返済の補填のために新たなクレジットカードを契約しているような自転車操業をしている場合には、ちょっと慎重になった方が後々の身のためかもしれません・・・

クレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠が存在しますが、債務整理を考える場合、両方の枠に債務整理はできるのかという疑問や、例えばどちらかの枠に全く手をつけていなければ、債務整理の後も手付かずのその枠は使用できるのか?など、クレジットカードの債務整理にまつわることをこの記事ではお伝えしていきます。

★ショッピング枠とキャッシング枠
クレジットカードとはキャッシュレスで買い物代金を決済できるものですが、一方でカードローンとして現金を借りることができるキャッシング枠というものもあります。

一枚のカードでショッピングもキャッシング枠にも利用できるのですが、キャッシング枠には別の審査が発生します。カード契約によっては最初からキャッシング枠もくっついていたと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
・ショッピング枠
クレジットカードに与信があるため、ショッピングの際に一括払いの他、自由に支払い回数を選べることは、現金決済とは異なる大きなメリットの1つでしょう。
支払い回数の内訳やボーナス払いができるか、またリボ払いができるかどうかは、あなたの契約のクレジットカードによって異なります。

通常は、割賦払い(ローン)に対してその都度、審査が発生するものですが、クレジットカードではその場ですぐに分割払い決済が可能です。
割賦払いというと、スマホなどの電子機器など本体代金を毎月の通信料に上乗せで、割り振られ支払えることを「割賦払い」と説明するとわかりやすいでしょうか。

これは、スマホなど購入対象物が、その携帯電話会社の取り扱い商品なので、会社が販売しているものに対して割賦払いができますが、クレジットカードはカード決済可能なお店全ての買い物に決済できますので、カード会社(クレジットカード・消費者金融・銀行)が、いわば立て替え清算をしているイメージですね。

また、一括払いのカード決済ならば金利は発生しませんし、また数ヶ月先のボーナス払いであっても金利を取られることなく決済が可能です。
複数回の分割になるとカード会社によっては手数料が、かかるところもあります。

一方で、リボルディング払い(リボ払い)は15〜18%の利息が発生します。
ところがリボ払いは、毎月の支払いが少額になるためか、負担が少ないように思ってしまいリボ払いを重ねてしまう人が多いのが実情です。

気づいた時には利息分の支払いばかりで「元本が全然減ってない・・」という事態になり兼ねないため、債務整理の相談にくる人の多くが抱える問題でもあります。
・キャッシング枠
クレジットカードを作る際に、キャッシング枠もつけるかどうか申請をすることで、一枚のクレジットカードでショッピングとキャッシングが使えます。
最初からキャッシング枠も一緒に付いてくる設定のカードもありますが、紛失の心配や多く借りすぎてしまうことが怖い人は、キャッシング枠をあえてゼロ円に設定することもできます。

ショッピング枠同様、キャッシング枠にも上限が設けられており審査されますが、キャッシングの審査の方が厳しいです。それは、キャッシングは現金が引き出せてしまうため何に使われているかわからないためです。

例えば、住宅ローンやカーローンなどは対価としての物品があり、所有権を担保にしたりできますが、キャッシングの場合は対価となるものが追えないため、その分、信用情報を厳しく判定されるのは納得がいくのではないでしょうか。

キャッシングは、そのカード会社専用のATMや銀行ATMなどから現金が引き出せます。
計画的な利用には便利なものですが、現金が引き出せることからお金があると錯覚をおこして多債務になって専門家への相談を求める方が多くなりがちです。

キャッシング枠は、カード全体の限度額の中で、ショッピング枠の中に含まれる形で、ショッピング枠よりも低額に設定されています。
年収が高かったり、カードのランクの高さによって、ショッピング枠が広がっていくとキャッシング枠も一緒に高額になっていくのが一般的です。

次いで、金利に関してですがショッピング利用とは違いキャッシングは、支払い回数に関係なく、全ての利用に金利が発生し相場は15〜18%です。
★総量規制の範囲での利用
総量規制という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
貸金業には、あなた(カード契約希望者)の年収の1/3を超える貸付を行ってはいけないという法律があります。

また、ある程度の額を超えるキャッシング枠を設定する場合や、他者のカード会社との契約もある場合には、カード会社側が契約希望者の収入証明の提示請求をすることが、「貸金業法」により義務付けられています。

一方、ショッピング枠は「割賦販売法」の適用となるため、総量規制は関係なくなります。
従ってショッピング枠は、物品購入や飲食及びサービスなどの利用により、利用枠が減額されたり収入証明書を提示要求されることがないのはこのためです。

★2つの利用枠の債務整理
クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠では、別の法律が適用されているならば債務整理の手続きも変わってくるのか?と、疑問を持つ人も居るかもしれません。

結論、債務整理の手続きはショッピング枠もキャッシング枠も同じように手続きできます。
・債務整理する相手先を選んでカードを残せるの?
債務整理の中で任意整理というものがありますが、これは裁判所を通さずにカード会社と交渉・和解を求めていくことが可能な手続きで、整理する対象のカード会社を選ぶことができるのも特徴です。

例えば、保証人付きのカード会社の場合、保証人に迷惑をかけたくないし、内密に手続きしたい場合など除外することができます。

であれば、今後の保険として1枚くらいキャッシング枠を残しておきたい・・と考える場合もあるかもしれませんが、債務整理するカード会社の中でショッピング枠だけ手続きしてキャッシング枠を残すということはできません。

また、枠で分けずに1枚のカード会社を整理対象から外すことは、任意整理において可能ではありますが、そのカードもいずれ使えなくなるので注意が必要です。
・整理対象から外しておいたカードも使えなくなる?
債務整理を手続きすることを決めると、着手の段階でブラックリストに載り始めます。
ブラックリストとはあなたの信用情報において、金融の事故を起こした者として信用情報機関に載ることです。

それ以前に、債務整理の着手前に返済の遅延や滞納をしていた場合には、既にブラックリストに載っていることになります。

ブラックリストに載ると新たにカードを契約することが、ある一定期間できなくなります。例え債務整理対象から外しておいたカードにおいても、他社カードで債務整理するということはブラックリストに載ることになりますので、事故者とわかり遅かれ早かれカードの利用は更新含めてできなくなります。

・クレジットカードの途上与信
カード会社は、新規契約時の審査のみならず、定期的に利用状況などをチェックしており、これを「途上与信」と言います。

途上与信は、利用履歴から支払い状況の確認だけでなく、不正利用されていないかどうかの確認の意味もあります。チェック頻度はカード会社によりますが、この時に他社で債務整理した履歴があればカード使用停止になったり更新できないことになるのです。

★ブラックリストに載るといつまでカードは使えなくなるの?
“ブラックリストに載る”とは、信用情報機関に金融事故者として登録されてしまうことだと先の箇所でお伝えしましたが、実際この機関ではあなたの情報がどのように扱われているのか気になりますね。

信用情報は、金融業界で照会されるもので、カード会社は以下のどこかの機関に加盟して、あなたの与信審査をしているのです。大きく銀行系、消費者金融系、信販系となります。

JICC(株式会社日本信用情報機構)
CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)
KSC(全国銀行個人信用情報センター)

また、これらの機関同士は情報を共有しています。
あなたがカードを申し込む際に、情報機関に情報を提供することの同意を求められて契約をしていますので、情報機関に情報がのっかることを避けることはできないのです。

債務整理の手続きをした経過履歴が載ると、およそ5〜10年はブラックリストに載っている状態となり、新たにカードをつくったり、ローンを組んだり、誰かの保証人になることはできなくなります。
・債務整理種類ごとのカード利用不可期間
ブラックリストは、カードの返済やローン返済(スマホなどの割賦払いを含む)を、3ヶ月ほど滞らせたり、度々遅延していると既にブラック情報が情報機関に載り始めますが、すぐに支払いを開始できればブラックリストから消えます。

債務整理の手続きをすると、これが正式にブラックリスト入りとなり一定期間消えなくなってしまうのです。各債務整理別にいつからいつまでカードが使えないのかまとめてみたいと思いますが、使えなくなり始めるのはどの債務整理も同じタイミングで、債務整理に着手することになり「受任通知」が各カード会社に送られた時からカードは使えなくなります。

【任意整理】
任意整理とは、利息をカットしてもらうよう交渉や和解を求める手続きです。裁判所を通さずできる手続きで、あなた自身が交渉することも可能ではあります。
和解が成立したとして、決まった返済計画で返済を始めた日から5年ほどブラックリストに載ることになるので、カードが使えるようになる可能性はそれ以降です。

【個人再生】
個人再生とは、5,000万円以下の借金に対して元本の減額までを交渉するもので、裁判所の監視下の元で新しい再生計画案の認可が決まります。
カードが使えるようになるのは、新再生案が認可された日から5年以降先となります。

【自己破産】
自己破産とは、借金の額に対し全く返済能力が追いついていない場合に適用され、裁判所の判決が下されれば全額免責となる手続きのためブラックリストに載る期間は一番長くおよそ10年ほどです。よって、カードが持てるようになるのはその後です。

★クレジットカードの代替法
今のキャッシュレスの時代にクレジットカードが持てないのは不便でしょうし、クレジットカードが決済手段としてだけでなく、あなたの信用情報を示すものにもなっていたことを痛切する人もいるでしょう。
クレジットカードがないと、ホテルや旅行手配での提示にも対応できません。
そんな時の代替法をご紹介していきましょう。

・家族カードを使う
家族カードとは、基本的に同じ生計内の満18歳以上の家族が使用できるカードで、支払い能力がある人が本会員となれば作ることができ、その家族も利用できます。

例えばあなたの配偶者が家族カードを作る場合、同じ苗字で同じ住所にブラックリストに登録された人が同居していることが与信審査で発覚した際、その世帯全体の支払い能力を含めて審査され、限度額を抑えられてしまうことがあるかもしれませんが、カードを作れないということはないでしょう。
・デビットカードを使う
デビットカードとは、銀行の預金口座から直で引き落としとなるカードで、限度額はその時に口座に入っている額となります。
見た目もクレジットカードのような感じで、カード番号の配列も同じようなものとなっています。

また、海外でもクレジットカードと同じように使えるところがほとんどですし、対応のATMからであれば、自分の口座からお金を引き出す際にその国の通貨を選ぶことも可能です。

・ETCカードへの対策
ETCカードはクレジット機能と一体になっているものがほとんどなため、債務整理することでそのカードが無効になって、乗車の際にETCも通過できなくなります。

そこで、ETC決済の部分がデポジット(保証金)になった、デポジットカードでETC機能が使えるカードが存在します。色々と制限はありますが、クレジットカードが作れない期間でも代用が可能です。

★債務整理すると全てのクレジットカードが使えなくなるの?まとめ
・キャッシング枠には総量規制がはたらく
・ショッピング枠は割賦販売法でキャッシングは貸金業法と法律が異なる
・任意整理対象から外したカードでもいずれ途上与信で使えなくなる
・個人再生や自己破産は全てのカードが一斉に使えない
・カードが使えるようになるのはブラックリストから消えるまで7〜10年ほどかかる
・クレジットカードの代替法として家族カードやデビットカードがある