自己破産による車への影響

9月 3, 2019 オフ 投稿者: admin

「自己破産をすると車が持てなくなる…?」
「自己破産をしたら車のローンや査定はどうなるの…?」

今回の記事では、自己破産と車の関係についてご紹介します。

みなさんは「自己破産」についてどのようなイメージを持っていますか?中には、郊外に住んでいて車は必要不可欠という方もいらっしゃいますよね。
「給料のほとんどが借金の返済でなくなってしまうけど、自己破産をすると車も家も手放さなければいけない」と思ってなかなか行動に写せていない方も多いのではないでしょうか。

車を持ち続けながら借金を返したいけど、結果として返済が滞ってしまっていたり、カード会社(クレジットカード会社・消費者金融・銀行)の取立によって精神的に追い詰められてしまっていませんか?そんなあなたのために今回は特に気になる自己破産後の車の取り扱いについて詳しく解説していきます。

★自己破産とは?

自己破産とは、裁判所に申し立てて、家や車などといった財産となるものを処分して借金返済に充てるかわりに税金、養育費などを除くすべての借金がゼロになる手続きです。

具体的に、家や車以外では何を没収されてしまうかというと、数十万円の服や数百万円のバッグ、ベッドなどは没収の対象になることが多いです。また、パソコンや冷蔵庫など高価なものが2つある場合には、片方が没収されてしまう場合があります。

タンス、食器、衣服、テレビ、エアコン、掃除機、パソコンなどといった生活するうえで必要不可欠なものは「差し押さえ禁止財」とされるため、没収されることはありません。

ただし、上記で説明したとおり99万円以下の現金、20万円を下回る財産(車も含む)を手元に残すことはできません。だいたい年収の倍以上の借金がある人で、裁判所から自己破産の許可をもらうことができれば、借金をゼロにして新しい生活をはじめることができます。

車のローンを抱えている人が自己破産をすることになると、その後はどのような手続きを踏まないといけないのでしょうか。

★車のローンがまだ残っている場合には信販会社に車を引き上げられてしまう

信販会社とは、主にローンを取り扱っている会社のことです。自己破産をするときに車のローンがまだ残っている場合、ローンを組んで購入した車は信販会社に返さなければなりません。

・原則「所有権留保条約」という特約に基づき車は没収されてしまう

これは、ほとんどの自動車ローンに含まれている「所有権留保条項」という特約によるもので、車のローンをすべて返済するまでは車の所有者は信販会社となります。そのため、ローンを返し終えていない間は車は信販会社のものであり、あなたは「車を使わせてもらっている」という「所有権留保」という状態です。そのため万が一車のローンが返済できなくなった場合、車は元々の所有者である信販会社に返却しなければなりません。

自分の車に所有権留保条項がついているかどうかは、車検証を確認して調べることができます。同条項がついている場合には、車の使用者はあなたの名前になっていますが、所有者の名義は信販会社のものになっています。

同条項がついている場合には、「受任通知」というカード会社や消費者金融などに自己破産の手続きをしますよという通知がいった時点で車は信販会社に返却しなければなりません。したがって、ローンが残っている状態の車を手元に残すことは不可能となります。

★車のローンを滞納すると車が没収されるって本当?

車のローンを組んだときは「きっと完済できる!」と思ってローンを組む方がほとんどだと思います。しかし、急なリストラや給料カット、思いがけない出費などでローンを支払うことができなくなってしまう人がいらっしゃいます。

「車のローンを滞納したとしても、買ったのは自分だから信販会社は車を取り上げることはできない」と思っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

・ローンの支払いを約3ヶ月滞納すると車を没収される

結論としては、車のローンを滞納して、信販会社から何度も返済をするように言われているのにも関わらず、3ヶ月間支払いをしなければ信販会社に車を没収されてしまいます。

いまこの記事を読んでくださっている人の中には「ローンの支払いをしなかったから電話がきているけど、怖くて出ていない…」という方もいらっしゃると思います。もしも、長期間車のローンの返済をしなければどうなってしまうのでしょうか。

・長期間返済をしなければ、一括での返済を要求される

一般的に、信販会社は2ヶ月〜3ヶ月返済がないと「20日以内に支払わなければ一括で支払ってもらいます」といった内容の通知をあなたに送ります。もしもその期間内に返済ができなかった場合、分割払いができなくなります。

・「期限の利益」を喪失すると分割払いができなくなる?

あなたには返済期限がくるまでは返済しなくてもいい権利である「期限の利益」というものがあります。期限の利益とは、あなたが何らかの事情でローンの返済ができなくなってしまう「債務不履行」や契約違反をしたとしても、信販会社に対して「この期限まではお金を返さなくてもいい!」と主張することができる権利のことです。

しかし、2ヶ月〜3ヶ月ローンを滞納してしまい、信販会社から「この期限までに支払わなければ一括で支払ってもらいます」という内容の通知がきて、それでも支払わなければあなたは「期限の利益」を失ってしまい、分割払いをすることができなくなってしまいます。

ローンの分割払いが難しい人が車の代金を一括払いすることはほとんど不可能ですよね。そうなってしまった場合、車を信販会社に返さなければならなくなります。

★自己破産をしても手元に車を残す方法はある?

「郊外に住んでるから車がないと生活ができない」「子供の送り迎えをするために車は必要不可欠」という方も多いです。では、ローンをすでに完済し終わっている車であれば自己破産をしても手元に残すことはできるのでしょうか。

・自己破産をしても車を手元に残すことができる場合がある

あくまでも目安ですが、持っている車の価値が20万以下である場合には、車を裁判所に没収されない可能性が高いです。

裁判所によって異なりますが「6年以上経過している普通乗用車」「4年以上経過している軽自動車、商用車」は財産にならないと判断し、没収しないところもあります。

そのため、ローン完済済みで一定の年数を超えている車を持っている人は、中古車買取店などで査定をしてもらい、価値が20万以下であるということを証明することのできる査定証を取りましょう。

また、車を手放した跡、どうしても車がないと困るという場合には、自己破産後に中古車を現金で買うという方法もあります。

★自己破産をする前に車の名義を変えても大丈夫?

「自己破産をする前に車の名義を別の人に変えれば車を使い続けられるのでは?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

自己破産前に他の家族などの名義に変更することは絶対にしてはいけないです。

・車を安すぎる値段で売ると、自己破産をしても借金が減らないことがある

本来の価値である査定額での売却であれば問題ない場合もありますが、ものすごく安い金額で売ったり無償で譲ったりすると問題になり、最悪の場合自己破産を申し立てても借金がなくならない可能性があります。

裁判所に車を没収されないようにするために、別の人に車の名義を変更したり、異常に安い価格で譲ったりする行為は財産を隠すための悪質な行為とみなされる可能性が非常に高いです。実際に、車の名義を変更することによりカード会社などがあなたから回収することができる金額が減ってしまいます。

・どうしても今使っている車を手元に残すにはどうしたらいい?

「どうしてもいま乗っている車自己破産後も使いたい」という方もいらっしゃると思います。そういうときは、破産手続きが始まったあとに、他の家族や知人に破産者の財産を管理・調査している「破産管財人」という人から買い取ってもらうようにしましょう。その後、車を買った知人や家族からレンタルさせてもらうことができれば、車を使い続けることは可能です。

★自己破産後に新しい車を分割払いで買うことはできる?

どうしても車を残すことができず、自己破産後に新しい車を買わなければ生活が困難という方もいらっしゃいますよね。果たして自己破産後に車を分割払いで購入することはできるのでしょうか。

・自己破産後は一定期間分割払いができない

自己破産したあとに購入した財産については「新得財産」となるため裁判所に没収されることはありません。
そのため、自己破産後に残った現金で車を購入することはできます。

ただし、自己破産後にローンを組んで車を買うことはできないため、購入する場合には現金で一括払いをして購入することになります。

・自己破産をすると登録される「ブラックリスト」とは?

自己破産をした場合、信用情報機関と呼ばれるクレジットカードやローンを利用するときに「この人は返済し続けるだけの収入や財力があるのか」などといった情報を管理しているところに「この人は借金を返せなくなり、自己破産をした」という情報が約5年〜10年ほど残ってしまいます。これを一般的に「ブラックリスト」と呼び、自己破産をしてしまうとこのブラックリストに登録されてしまうため、新たなクレジットカードの作成やローンを組むことができなくなります。

★まとめ

・「自己破産」をすれば、車や家、高価な持ち物を処分するかわりに、裁判所に自己破産をしても良いと認められた場合には、借金がゼロになる

・車のローンが残っている段階で自己破産をすると、車は信販会社に没収されてしまう

・ローンの支払いが滞納して3ヶ月経つと、信販会社に車を没収されてしまう。また「期限の利益」を喪失すると、分割払いにも応じてもらえない可能性がとても高くなる

・自己破産前に持っている車の名義変更は絶対にしてはいけない

・自己破産後に車を買うことはできるが、ブラックリストに約5年〜10年ほど登録されてしまうためローンを組んで購入することはできない